サブスク解禁記念。サムネ詐欺バンドことニガミ17才の2ndミニアルバム『ニガミ17才b』より、「化けるレコード」が良いという話。
カッチカチのベースが生み出すデジタルファンキーなグルーヴにイントロから一発で取り込まれる。
この曲に限らず本アルバムは、前作のa以上にリズムのハメを意識して音を減らした曲が多い印象だ。
音作りもバンドサウンドからダンストラック寄りになって、時代に合ったといったらあれだけども、良い意味でキャッチーである。
キャッチーという意味でいえばムサいメンバーの中で紅一点あくびさんの存在のキャッチーさは絶妙で、こういうバンドは変な持て囃され方をして勝手に流行り扱いされて捨てられないかというつまらない心配が浮かぶがまあいいんだそんな話は。
そのあくびさんの擬音スキャットが目立って最高なのがこの曲で、特にくっちゃくっちゃかたかたじーっじーっかたかたっじーじーかたかたっすぴーのスイング感は最高ですね。
一見この曲の歌詞は全体に意味不明だけども、実は作曲の苦悩を表現していて、スキャットの擬音も、ボーカルの岩下さんが作曲中に立てる生活音らしく。なるほどね、MV序盤でMacの前で椅子に片足乗せて座る姿から、作曲中の様子も容易に想像がつく。
そしたら「やかましい」は周りのメンバーの気持ちか笑
そのあとの「頭の骨をすり抜けて」の入りが曲としても好きなんだけど
たった8音と2つでパターン出し
どっかぶつかった反動で
起こるディレイが期待の錯覚
という表現もすごいな。
「あれっ、このフレーズ…めっちゃ名曲じゃね!?」みたいな。
「たった8音と2つ」はスケールとかの話かと思いきや、かけっぱなしの岡村靖幸が耳に入ってくるってことだとしたら、あるいは『岡村ちゃん大百科 [8CD + 2DVD]』のことかもねと思ったり。
ちなみに 「かの有名なコジェニーアークボーイの文献」 ですけども、「コジェニー」はドラムの小銭喜剛さん、「アーク」はあくびさん、「ボーイ」はベースのイザキタツルさんのことですね。
どんな文献だ。