ロックンロールに蟀谷を

踊れないほうの阿呆。Twitter:@oika

ブログは下書きでも役に立つ

公開するつもりで書いていたけど、いざ書いていると意外にあまり目新しい情報がないなと感じたり、単純に途中で飽きてしまったりで、下書きのまま眠っているブログ記事というのが、過去にはいくつもある。

改めてそういうお蔵作品を眺めてみると、これはこれで意味があるものだ。

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最初に水と箸を出されてビクッとした話

狭いレストランで無理してビュッフェの真似事などしようとすると、ピークタイムには一方通行の渋滞ができる。

列の後ろにならんでいざ料理を取っていかんとするとき、いちばん最初に、水の入ったグラスと、箸とフォークが置かれていてビクッとした、というだけの話を延々とします。

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タイトに書いてルーズに読ませる

 文書の作り方について思ったことのメモ。

 手順書とか規約とか、正確さが要求される類の文書は、用語の使い分けを明確にして、誰が読んでも解釈に揺らぎが生じないように書く必要がある。

 っていう通念はあると思うんだけども、最近思うのは、読み手が厳密なリーディングマシーンであることを想定しちゃいかんなということ。

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より情報の多い道?後から変更できるプラン?人生の選択を誤ってしまうのはなぜか

 『明日の幸せを科学する』読了。

 なかなかにスリリングな読書体験だった。

 

 ヒトは、未来を想像する動物だ。

 我々が日々、行動や情報の選択を行うとき、我々は無意識にその選択によって起こる未来を想像し、その想像に基づいて決定を行っている。

 しかし、その選択は結構な頻度で失敗に終わる。失敗というのは、より自分が幸せになるほうを選んだはずが、思ったように幸せになれないという意味だ。

 あれだけ切望してようやく手に入れたものが、手に入ってみると別に必要なかったことに気づく。

 長年の夢だった職業に就いてから、どうしてこんなものに憧れていたのかと首を傾げる。

 なんでや。それは、「想像」が我々の想像以上に欠陥品で、しかも我々がそのことに気づいていないためだというのが本書の論旨だ。

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ビーとヴィーとマガークとマクドナルド効果

 小学生のとき、入学して一番最初に先生から習ったことは、「人の話は目で聴け」ということだった。

 話を聴くときは、ちゃんと話している人のほうを見なさいという意味だ。

 ところで実際、人が発話を聴き取るときには聴覚だけでなく視覚の情報も利用しているということがわかっていて、発話者の口の動きと、聞こえる発話音声とが矛盾する場合には、口の動きとも音声とも違った言葉として知覚されることさえある。

 一般にこれをマガーク効果と呼んでいる。

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