バズマザーズのタワレコ限定シングル『せっかちな人の為の簡易的な肯定/ナイトクライヌードルベンダー』を購入。
ついでにリリースツアーのワンマンライブにも行ってきました@ベッシーホール。
ライブもライブで、時間たっぷりたいへん素晴らしいライブだったんだけども、それ以前にこの両A面シングルが両面ともええので(オヤジギャグや!)、まずはこの感動を記録しておかねばなるまい。
騒音武装と現実MV化
「せっかちな人の為の簡易的な肯定」はもうわかりやすくかっこいいので、聴いてもらえれば説明は要らないと思う。
山田氏の唐突なアフロはさておき。
歌詞で個人的に「おっ」と思ったのは以下のくだり。
鼓膜に付けっぱなしの装置は
外敵から身を守る為の習性かい?
或いは君独自の現実MV化?
まさしく、大事なことなので2回歌う邦ロックバンド達 で取り上げた「騒音武装」だなこれは。
MVってのはミュージック・ビデオのことだと思う。
騒音武装フリークのわたくしとしてはこの「現実MV化」もすげぇあるあるで、ヘッドホンから流れる音楽のミュージックビデオに出演してるかのように外界を歩くのよ。
曲半ばでの露骨な緩急はもはやお家芸になってきた感があるな。
硬い熟語の続く歌詞が読解困難でも、いぇーい、いいよそれでいいよ君は素晴らしいよとのことなので、これでいいんだろう。いぇーい。
ナイトクライの意味
一聴すると往年の昭和歌謡フロウに乗せた哀愁の歌という印象。
てゆーかナイトクライヌードルベンダーってなんだよと思って、「ナイトクライヌードルベンダー 意味」でググるもまあヒットせず。
歌詞を読むと、あ、ヌードルベンダーってラーメン屋のことかと気がつく。
その後で聴き返すと、別の曲をかけたみたいに脳内に広がる情景。
夜を彷徨い歩いて、蜃気楼みたいに見えた提灯の屋台に店仕舞い間際滑り込み、指を組み肘をついて、祈るような姿勢でオアシスの水を待つ姿。
到着したそれが思ったほど美味しくなくて、幻でないことを実感してちょっとだけ安堵するイメージ。
ん、じゃあナイトクライってなんだよ、となる。
直訳すると、夜泣き?
曲の終わりにきて、サックスやらシンセやらハーモニカやらが一斉に、耳に懐かしいチャルメラのメロディをなぞって響き、なるほどこれがナイトクライで、なるほど「負け犬のオーボエ」かと氷解。
以前、アルバム『怒鳴りたい日本語』について書いたとき、言葉を音に寄せて歌ってるから全然聞き取れねぇぜってなことを書いたんだけども、その観点でいうとこのシングルの2曲は対照的で、「せっかちな人の為の~」はやっぱり全然聞き取れないんだけども全然かっこいいのに対して、「ナイトクライ~」は歌詞が聞き取りやすく、言葉が耳に入ってくるからこそ感動がある曲だ。
タワレコ限定2000枚だかなので、お求めはお早めに。
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